2018年10月 森のたより
台風に振り回された週末を終えいよいよ10月を迎えました。
秋は保育の充実期、いろいろな出来事が子どもたちの心を動かします。感動!感激!大人とは違った感受性を持つ子どもたちですから、子どもたちのこころに寄り添う働きかけが期待されます。
暑い夏日が続いている7月の25日、NHKのクローズアップ現代という番組で「“つながり孤独”若者の心を探って・・・」という番組が放映されました。
ツイッターやLINE、InstagramなどのいわゆるSNSが急速に普及するなか、「多くの人とつながっているのに孤独」という「つながり孤独」を感じている若者が増えている。とのリード文に違和感はなかったのですが、かなり深刻な実情に改めて驚きを感じました。
番組で意見や体験談を募集すると「つながりがあっても自分は誰からも理解してもらえない」「知り合いの幸せそうな姿、夢や目標に向かって頑張っている姿を見て、自分は誰からも認められていないのではないかと、孤独を感じます」「気軽に他人の近況をチェックできることによって、自分との差異がより明確になってしまい、こどくを感じます」「SNSの投稿では、友だちが就職先の先輩と楽しそうにしているのです。自分とは違う状況がうらやましくなり、孤独感にさいなまれます」などなど「孤独」という単語が続々と登場します。
「一昔前ならば、(SNSの世界でなく、現実の)つながりのことあれこれ言う必要なかったけれど、そういうものがゆるくなってしまっている」と分析し、このような孤独感は社会問題だと動き始めているイギリスの姿を紹介しながらも、具体的な働きかけは中途半端に終わってしまう番組でした。
「個性とか1人ひとりとかを大切にする社会にへ」と成長してきた現実がこのような孤独感を生み出してしまったのでしょうか。今の社会のどこかに大きなひずみがあるのでしょう。