2016年6月 森のたより
算数を学ぶ時、足し算から始まって次は引き算というように基本的に教育は系統的に行われます。ですから乳児はともかく、三才以上の幼児になれば、同じように系統的な学びを始めた方が効果的だと思ってしまいがちです。早い段階から「できた」という成功体験を繰り返せば自尊感情も育ち、自分の未来の人生に希望が持てるのではないかと。
でも人生はいつも順風ではありません。時には大きな挫折を味わい、絶望することもあります。積み重ねた成功体験が一度の挫折で崩れてしまうこともあります。乳幼児期に育てる自尊感情や自己肯定感は系統的な学びの成功体験でないのです。基本的な自尊感情を育てなくてはと近藤卓先生は提案されます。
だからと言って乳幼児教育の学びはあそびの中で培われると言ってもなかなか具体的な事例がないとわかりにくいものです。