お知らせ・保育室から

2016年6月 森のたより

森のたより2016.06.01

算数を学ぶ時、足し算から始まって次は引き算というように基本的に教育は系統的に行われます。ですから乳児はともかく、三才以上の幼児になれば、同じように系統的な学びを始めた方が効果的だと思ってしまいがちです。早い段階から「できた」という成功体験を繰り返せば自尊感情も育ち、自分の未来の人生に希望が持てるのではないかと。
でも人生はいつも順風ではありません。時には大きな挫折を味わい、絶望することもあります。積み重ねた成功体験が一度の挫折で崩れてしまうこともあります。乳幼児期に育てる自尊感情や自己肯定感は系統的な学びの成功体験でないのです。基本的な自尊感情を育てなくてはと近藤卓先生は提案されます。
だからと言って乳幼児教育の学びはあそびの中で培われると言ってもなかなか具体的な事例がないとわかりにくいものです。

先日眼科健診がありました。予定にあるように6月は健診が続きます。こどものあそびもその体験が「やってみたい」という気持ちにつながります。こどもはあそびの中で何にでもなれます。お母さんになることも、お医者さんになることも、飛行機に乗って家族旅行もできます。物分りがいい子になったり、やんちゃな子にもなれます。自分が体験したり、見たりしてイメージすることができれば簡単にその役割を演じることができます。子どもたちはそれが遊びだと理解していますし、今はその役割を演じているにすぎないことも知っています。ゲームソフトのようにすでに準備されている世界にはいるのではなく、その役割を演じるための環境を自ら組み立てていかなくてはなりません。お部屋にはそのための様々な道具が準備されています。以上児のクラスには、お医者さんなら白衣や聴診器はもちろん。診察用のベッドや点滴のセットまで用意できます。
体験が遊びを作り出すという例を二歳の部屋に見ることができます。ここでのお医者さんと患者さんの役割遊びでは本人が患者を演じることはあまりありません。抱きかかえた人形を赤ちゃんとみなし、自分がお母さんになってお友達が演じるお医者さんに見せることになります。自分がお母さんのお膝に抱かれてお医者さんの診察を受けた体験がそういう光景を生み出します。
また、その役割に固執することがあまりありません。患者のお母さんを演じていた子が、「さあ交代しましょ」とばかり、さっさと赤ちゃん役のお人形をお医者さん役だった子に渡し、白衣を脱がせて今度は自分がお医者さんになったりします。
以外にあっさりとした遊びですが、始まったばかりの「二人遊び」の時期の子にとってみれば、十分すぎる観察力と表現力でしょう。
幼児になると、お医者さん役は最後までお医者さん役を務めることを主張し、「今日はどうしました。」とか「それではちょっと診てみましょう」などの常套句もおてのものです。患者役も自らが演じ、診察券を出して待合室に並び、名前を呼ばれたらお医者さんの前に座り、注射も我慢します。お薬をもらって「おだいじに」などという看護師さんの声に送られるのです。
こういう役割遊びはいろいろなことを学びます。丁寧な言葉遣いであったり新しい言葉も教えてもらえます。しっかり順番を守ったり、いろいろな人に迷惑をかけないという公共性を学び、患者の気持ちを思いやるお医者さんの気持ちとかにも想いを馳せることができます。
ただ単に役割遊びをしている、ごっこ遊びをしているという風景なのですが、自分の体に関心を持つという「健康」、友達と同じ道具を使って遊び、大切に使うという「人間関係」、互いに対話を楽しみ、相手に伝わるように話す「言語」、工夫して診察室を再現する「環境」、さらに小道具を作る「表現」という教育の五領域の学びがリンクしてさらに効果を高めていきます。
このように役割遊びは乳幼児期に欠かすことができない、記憶力、想像力、問題解決力、運動能力、コミュニケーション力、言語能力、社会性などの発達を促す遊びなのです。大人にさせられるのではなく、自らの選びによってなされるこの遊びの中でこそ子どもの能力が主体的に培われるのです。

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