2022年2月 森のたより
あれよあれよと2月を迎えました。今年度も残すところあと二カ月となりました。
節分を終え、立春を迎えると、春もそこまで来てるかと心待ちになるものです。
1月には巡回保育があって岐阜市内の各園を指導に回っておられる和田先生におこしいただきました。コロナ過でもあり、短時間の訪問でしたが、本園の保育や教育について和田先生が撮られた各クラスの写真を基に指導いただきました。「みなさん、いい表情をしてますよね」などとお褒めをいただいてる時に、こどもに写真を撮らせたらきっと面白いんじゃないか・・・というお話しをしました。
それで、早速、各クラスにカメラを置き、年長の子たちが順にカメラを楽しんでいます。
何を撮るのかは本人任せです。下の写真は、やまもとゆうとさんの作品です。たまたま出かけた恐竜公園でのショットは冬から春に向かう空の雲が素敵です。
左下、ゆうとさんが友達のくぜじんのすけさんを撮った写真はこども同士の緊張感を感じます。リンとした表情がとてもいいですね。大人が構えたカメラではこの表情は撮れません。
右下はみやざきしょうたさんの作品です。クラスメイトのきとうゆいさんと二人の間にどんな会話があったのでしょう。なんだかホッとする人間関係を感じますね。
こどもたちの作品を見ているとリズムを感じます。それは生活のリズムといってもいいと思います。繰り返される毎日の活動ですが、そのリズムを作っていくのは自分なのです。
2月を終える時期をながらこどもの森では移行期と呼びます。年長クラスのそれは幼児としての育ちを締めくくる時間を過ごします。ADLといわれる生活習慣もしっかり育ちました。
例えば小学校へ行くと登校時間が決められていたり、時間割があって授業の時間が決められていて、自分でリズムを作らなくてもいいんじゃないかと思ってしまいます。実は、自分でリズムを作る力があるからこそ決められた時間を過ごすことができるのです。
幼児期に自由な時間を過ごすことは、そのような自立心を育てるためにあるのでしょう。
幼児期に指示され、決められた時間を過ごすようにしつけられると、大人の指示がないと自己決定ができない、いわば、自立できない人に育ちます。
文科省が示す10の姿の「自立心」には「身近な環境に主体的にかかわり、様々な活動を楽しむ中で、しなくてはならないことを自覚し、自分の力で行うために考えたり工夫しながら、諦めずにやり遂げることで達成感を味わい、自信をもって行動するようになる」とあります。
自分のリズムを持つことは「しなくてはならないことを自覚する」ことでもあります。
自ら作り上げる生活リズムですが、作り上げる過程には大人の手助けがどうしても必要な時があるのです。それが幼児期です。
「早寝、早起き、朝ごはん」は言い得て妙な言葉ですね。
一度、「早寝早起き朝ごはん全国協議会」の㏋をご覧ください。