お知らせ・保育室から

2016年11月 森のたより

森のたより2016.11.05

日差しに暖かみを感じるというのは、それほど寒さを感じているからですよね。子どもたちも運動会、芋掘り、おとまり保育と短い秋を惜しむように楽しんでいます。

先月の乳児の運動に続いて今月は3歳から6歳までの幼児クラスの「毎日体操」についておつきあいください。
正課体育ということで体操のお兄さんが指導する体育と毎日体操という体育はどこが違うのでしょう。
まず、対象です。満3歳から満6歳の子どもたちが参加出来る体育の授業とはどのようなモノが適切なのでしょう。認定こども園教育保育要領の「健康」の項目内容に「 様々な遊びの中で,園児が興味や関心,能力に応じて全身を使って活動することにより,体を動かす楽しさを味わい,安全についての構えを身に付け,自分の体を大切にしようとする気持ちが育つようにすること。」とあるように遊びの中で身につけるという視点が大切になります。

こどもは遊ぶのが仕事といわれるようによく動きます。園庭でも走って、飛んで、ぶら下がってとよく運動しているように見えます。しかし、すべての子がいつも動いているのかといえば、そうではありません。動き回り、走り回ることが好きな子がいる反面。砂場でじっくり時間をかけて友達と話しながら一つの世界を作っている子もいます。子どもの好きにまかせれば偏った運動遊びになってしまうのです。
さらに都市化が進み、空き地や広場が少なくなって、交通量が多い道路上で遊ぶことは危険極まりないようになりました。また、車社会になり、ほとんどの移動には車を使い、日常の生活の中では便利さや一面豊かな生活と引き換えに人間らしい行為が時代とともに減っているといえます。

体育を教えるのではなく、文字通り体を育てる遊びが必要なのです。
毎日体操はハンガリーの体育専門家オセッキー・ルイザ女史が1980年代に考案した体操です。3歳未満の乳児期のこどもから始まり、小学校低学年に至るまでの感覚や知覚、それらを結びつける意識を含めた様々な体操遊びを考案しました。
たとえば、毎日体操では少し大きなボールやリング、お手玉等の手道具をよく使います。手を上手に使うことは知的能力の発達にも大いに関係するのですが、今日では手を使う遊びは日常でほとんどなくなり、不器用な子が多くみられます。柔らかく、よく手になじむけれど手に余る大きさの「まり」を使うことで力の入れ方を学び両手、あるいは片手と持ち替えることで微細運動の発達を助けます。これら手道具を使った遊びは空間知覚や平衡感覚、目と手の協応、身体部位の認識を高めるとともに、様々な素材や形を体で覚えることになります。
歩くことから始まり体操練習そしてゲーム遊びという20分をほぼ毎日続けることでたくさんの運動遊びを体験することができます。
歩いたり走ったりすることは歩幅が違うのですから一人ひとり違う能力です。自由に動き、追い抜くことも可能ですし、追い抜かれることも遊びとなります。

体操練習は腕、脚、胴の運動です。手道具を使ったり、仲間と組んで行ったり、様々なメニューが用意され、粗大運動を中心に微細運動も含めて基本的な運動能力を育てていきます。
少しの時間ですが、毎日バランスよく行うことにより体幹が育っていきます。正しい姿勢は骨格の育ちとそれを支える大きな筋肉やその筋肉を支える小さな筋肉でつくられるのであり、「正しい姿勢になりましょう」と呼びかけてできるものではないのです。
ゲーム遊びは鬼ごっこなどのルールがある比較的激しい遊びです。オニ決めも順次性を学ぶきっかけとなります。ルールを守ったり、小さな子を許したり、守ったりしながら自発的に運動が進められます。
運動は人格全体を育てます。感覚器官はもちろんのこと、距離や空間の知覚をそだて、観察力、注意力、記憶力、想像力、思考能力などを高めます。また、コミュニケーション能力などの社会性、大人や仲間との協同などなど人格全体に影響を与えるのです。
だからこそ、だれか専門家が教えるのではなく、一人一人をよく知り、日常をいつも共にする担任である大人が指導にあたるのです。

ながらこどもの森 空き状況

3号
認定

0歳児

×空なし

1歳児

×空なし

2歳児

×空なし

2号
認定

3歳児

×空なし

4歳児

×空なし

5歳児

◯空あり

1号
認定

3歳児

×空なし

4歳児

×空なし

5歳児

◯空あり

[8月8日現在]
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