お知らせ・保育室から

2022年3月 森のたより

森のたより2022.03.01

「最後にお尋ねしますが、あなたはこの保育園をどのようにしたいとお思いですか?」とは、20年前になりますが、私たち堂角舎が長良保育所の民営化に応募した際に、市役所で開催された応募法人のプレゼンテーションでの一コマです。
予想していなかった質問でしたから、とっさに「森にします」とご返事しました。
その時に、まさか「ながらこどもの森」になるとは夢にも思いませんでした。この園が民営化の候補となった年の夏。昼下がりに初めて長良保育所の様子を見に来ました。小さく、丸く刈り整えられたキンモクセイが3本。夏の太陽が園庭を焼き、鉄製の滑り台などの遊具が熱く煮えている。そのような印象が強く残り、子どもたちは自然の中でこそ育ちあうというような幼児教育感を持っている私には、この園庭、園環境を森に近づけることこそ、まずとりかかることかと思わせたのでしょうか。

雪が木々に残る春を待つ森に陽が差し、木漏れ日となって降りそそぎます。穏やかな空気を胸いっぱいに吸い込むと、アメリカの生物学者レイチェルの「センスオブワンダー」という言葉を思い出します。それは「自然の神秘さや不思議さに目を見張る感性」と訳されています。とても特別な環境と思われがちですが、ながらこどもの森の園庭にもその静寂のひと時が訪れています。
私は森が好きです。「孤独は山中にあらず、人中にあり」という禅語がありますが、森の中に一人でいても寂しさや孤独を感じることはありません。山川草木はもちろん、様々に暮らすいのちの息吹を感じることができ、そのにぎやかさを感じるのです。すべてのものを受け入れているが、すべてのものが厳しい現実の中に生きている。森の歴史は生の歴史なのですが、死の歴史でもあります。枯れて倒れた木に新しい木のいのちが芽吹き新しい歴史がつくられていきます。そんなドラマが森のあちらこちらにあるのです。でもそんな気配はさらさら感じさせずに風が吹き通るのです。
こども園の子どもたちも新しいいのちを生きています。去年の春。コロナ禍の中で始まった令和3年度ですが、いまだコロナに振り回される毎日です。しかし、その中でもしっかり成長している子どもたちの姿を見ると、子どものいのちの神秘さや底知れぬ不思議さに目を見張るのです。
ながらこどもの森は素晴らしい森なのです。

ながらこどもの森 空き状況

3号
認定

0歳児

×空なし

1歳児

×空なし

2歳児

×空なし

2号
認定

3歳児

×空なし

4歳児

×空なし

5歳児

◯空あり

1号
認定

3歳児

×空なし

4歳児

×空なし

5歳児

◯空あり

[8月8日現在]
詳しい空き状況は園までお問い合わせください。 毎月20日までに申込み、翌月1日からの入園。

お問い合わせ・ご相談

ながらこどもの森
TEL:058-231-8945
(受付時間/9:00~16:00)