お知らせ・保育室から

2021年4月 森のたより

森のたより2021.04.01

あたたかな春の日差しに園庭桜も満開を過ぎ、ながらこどもの森での一年が始まります。

子どもたちは誰もが新しい環境を楽しみと不安が混じった複雑な気持ちで迎えます。今まで見ていたものや感じていた色々な物事を新しい気持ちで迎えます。こども園は子どもたちが人生で初めて迎える社会です。豊かで優しい心根が育っていくことを願っています。

さて、絵本は子どもたちが初めて出会う芸術作品のひとつです。美しい絵ときれいな色彩は心を華やかにし、写実的な絵や力強い墨絵などの絵本はワクワクと心ときめきます。

それが愛しい人の声で語られ、ページをめくるごとに、次から次へと展開していくのですからウキウキしたり、ドキドキしたり、悲しくなったりして、心が激しく動くのは当然ですね。

さて、「三匹の子豚」の絵本はいろいろな作者の本が出版されています。イギリスの昔話で3匹の子豚の兄弟と狼が登場します。狼が3回子豚を襲い3番目の子豚にてこずって、3回の挑戦にも失敗してしまうというのが大まかなストーリーです。

福音館の本は瀬田貞二訳山田三郎画でドラマチックな絵の1冊です。最初の藁のおうちの一匹と木のおうちの子豚は狼に食べられてしまうのですが、最後は子豚の用意した鍋に落ちて死んでしまい、ついには豚に食べられてしまうのです。裏表紙にはお肉を食べているお年寄り豚の絵が飾られた前で、たぶん孫ぶた?たちが集まっている姿もおまけで描いてあります。


一方、文絵いもとようこさんで金の星社から出版されている「3匹のこぶた」では、狼に襲われた一匹目、二匹目は最後の3匹目のお家まで逃げて、無事な3匹が煙突から入った狼の尻尾にやけどを負わせ逃げてしまいます。皆さんはどちらのお話が好きでしょうか。

瀬田貞二さんは原作を翻訳したものです。大人は「残酷だ」「気持ち悪い」とよくいうのですが、こどもからそういう感想を聞いたことはありません。

金の星社版には「自立することの大切さ、助け合うことの大切さをこの作品は教えてくれる。」とあります。

よみきかせ絵本は楽しいのが第一です。絵本から何かを得ようとするならば、それは「愛情」です。もちろん、絵本を通じて言葉や物の姿や形なども学びます。自立や共助を学ぶことも大切なのですが、それら心の育ちは絵本のようなバーチャルな世界で学ぶのでなく、体験で学びます。嬉しかったり、辛かったり、悲しかったり、様々な言葉で言い尽くせないリアルな体験を通して、集団で育ちあう、学びあう場がこども園ですね。

日本の絵本は、明治に日本昔話の童話再録からと言われていますが、傷みやすくて重たい厚紙絵本から昭和40年代ころには素敵な創作絵本が次々と出版され、読み聞かせがブームになりました。したがって、ベストセラーも数えきれないほどあります。瀬田先生の「三匹のこぶた」もその一つです。

園の子どもたちにはそのような名作といわれる絵本にも数多く触れてほしいと思っています。どうぞ1年間よろしくお願いいたします。

ながらこどもの森 空き状況

3号
認定

0歳児

×空なし

1歳児

×空なし

2歳児

×空なし

2号
認定

3歳児

×空なし

4歳児

×空なし

5歳児

◯空あり

1号
認定

3歳児

×空なし

4歳児

×空なし

5歳児

◯空あり

[8月8日現在]
詳しい空き状況は園までお問い合わせください。 毎月20日までに申込み、翌月1日からの入園。

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