2021年1月 森のたより
あけましておめでとうございます今年もよろしくお願いいたします。
誰もが予想できない1年を過ごし、収束の陰も見えない中で新しい年を迎えました。食卓を見ればおせちが並び、箱根駅伝はいつも通り放映され、家の中ではいつものお正月の風景があります。
おせち料理というか、お正月の食卓はいつもより品数がおおく並びます。大人でも口になじむものがあったり、どうも苦手なものがあったり様々です。みんな大好きが良いのでしょうが、そうもいきません。面白いのはおいしく思うものが年齢や年ごとに違うこともありますね。
子どもはどうでしょう。いわゆる食べず嫌いもあるでしょうが、好きなものを見つけるとそればっかり食べたりします。すかさず、「いろんなものを食べようね」と大人が声をかけます。
大人がこどもを見るとき、栄養に偏りが無いように、好き嫌いなくすべてをまんべんなく。という思いはどこにでも顔を出します。
確かに、いろいろな経験が人生を豊かにすることはありますから、人生の先輩として少しでもより豊かな人生をと願う純粋な大人の気持ちの現れでしょうね。
さて、保育室にはいろいろな教材。いわゆるおもちゃがあります。偶然性を楽しみ、記憶力を競うカードゲーム。創造性や生産性はないのですが、達成感をしっかり得られるはめ込みのパズルゲーム。子どもは「見立て」の天才です。役割を持ち、想像力を豊かに社会性を育てるごっこ遊びを楽しむお人形や具材、食器、制服と道具、洋服などなど。工夫や考えることを楽しむ玉の道や線路などつなげるあそび。ミモザやプリズモなどの平面構成遊び。
なかでも構成遊びはパーツを空間に組み立てて遊ぶ、おもちゃ教材の王道です。その代表は積み木。園にはネフ社のダイヤモンド、レインボー、セラ、ネフスピールなどの机上積み木。カプラ、フレーベル積み木などの床上積み木。ラキューやロンディも手先の器用さが育ちます。動物フィギアやドールハウスも楽しい創造の世界を広げます。
たくさんのおもちゃ教材があるのですが、どれを遊ぶかは本人が選びます。私たちは、どれもこれも遊んでほしいと並べているのではありません。どれでもいいから、好きな遊びを見つけて、遊びに熱中してほしいと願います。
あそびは集中することによって深まります。いつもロンディーばかりとかミモザばかりで遊んでいると、いろいろな遊びを体験してほしいと大人は思ってしまうのですが、毎日、毎日お部屋で過ごす中で体験を繰り返し、「あそびこむ」相手を見つけるのです。
「あそびこむ」ことが、次のあそびを見つけるきっかけともなるのです。
冬の森フェスでは年長会議で何度も話し合い、行きつ戻りつ発表の場を作り上げたのですが、幼児3クラスではほとんど10日間でまとめ上げました。これも、いつもの体験がしっかり落ち着いて身になっているからだと思いながらそのひとときを過ごしました。
コロナ禍のなかでできるものが限られてきますが、ゆたかな締めくくりの年度末に向かいます。